酒徒行状記

民俗学と酒など

司馬遼太郎「故郷忘じ難く候」読了。

 内容は「故郷忘じ難く候」「斬殺」「胡桃に酒」の三篇。
 豊臣秀吉の朝鮮征伐で日本に拉致された焼物師の子孫を随筆風に書いた「故郷〜」も面白かったが、「斬殺」は戊辰戦争の際に仙台へ官軍の先鋒として進駐した世良が、仙台藩士たちの怒りを買い斬殺される事件を扱ったものだが、同じ事件を扱った早乙女貢の「会津士魂」と比較できて面白かった。
 「胡桃と酒」は今ひとつ。細川ガラシャ婦人の話であった。