酒徒行状記

民俗学と酒など

第3回小田原酒場めぐり<栄ちゃん>

 小田原駅から3,4分の飲み屋街で「おしゃれ横丁」というのがある。
 栄通りのメインの飲み屋街からは一本入ったところで、くの字に折れ曲がった路地や怪しい横丁の看板など、大変風情のある飲み屋街である。

 本日はその中の一軒の「栄ちゃん」。
 まさしく地元の人しか行かない居酒屋で、客は常連のおじさんのみ。大変ストロングスタイルな正統派地元居酒屋である。聞いてみるともう30年以上ここで経営しているとのこと。カウンターには店の名前の入った古げな貧乏徳利が飾ってある。
 おじさんがたの話を聞き耳立てていると、内容は競輪と今年の忘年会をこの店でやる話。微妙に猥談も混ざって、いかにもおっさんの飲み会であった。

 モツ煮と地魚のアジ刺を頼む。モツ煮は器から溢れそうに盛られていて、うれしい。
 アジ刺しもなかなか。
 少し体調が悪かったが、〆にヤマモモの果実酒をもらう。自家製で漬け込んだもので、大変うまい。
 私の母方の郷里、高知県ではヤマモモは生食にしたり、ジャムや菓子の味付けにするが、ここら辺ではあまり生食はしないとのこと。
 そんななかこの果実酒は大変にうまかった。うちでも季節になったらやってみようかしらん。

 今回は頼まなかったが、焼うどんなど、食事系も充実しているようなので、飯を中心に来るのも良いかもしれない