酒徒行状記

民俗学と酒など

レモンサワー

 不忍池から五条天神社、穴稲荷なんかを見て寛永寺を拝む。
 穴稲荷でははや梅が咲いていた。
 早稲田の穴八幡にも似たような話があったように思うのだが、穴と稲荷の関係ってのは何かあるのかしらん。
 冬牡丹は見ず。体が冷えたので、アメ横に行ってガード下のマグロが名物だとかいてある居酒屋で一杯飲む。
 うらびれた店で、2、3人の客が燗酒を飲みながら、競馬中継の話題で盛り上がっている。場末じゃ場末じゃ。
 最近凝っているレモンサワーを一杯貰う。これも南條竹則の『魔法探偵』の影響だ
 つまみはマグロぶつ切りだ。ものすごく新鮮というわけではないが、まずまずの旨さである。
 レモンサワーはちょっと冬呑むには寒かったが、カウンターの壁に貼っている東京近郊路線図を眺めながらゆっくり呑んでいるとじんわりと酔いがまわってきた。
 懐も寂しいので一杯で切り上げる。御徒町まで歩いて行くと、ワンブロック先に「大統領」という呑み屋があった。なんだか聞いたことのある店だが今回はあきらめて、帰路へついたのであった。