酒徒行状記

民俗学と酒など

麹町「とんがらし」

 職場のそばの和食居酒屋。とりたてて見所はないが、味が上品なのと,日本酒が多い店である。あと、1合頼んでも片口で出してくれるので、何人かで行くと、いろいろな日本酒が飲めて良いのである。
 シディークの後の宴会でも行ったが、別宴で、京都に異動になっているかつての上司の上京歓迎会にも使った。鱈のなんというのか―和風の清蒸とでもいうのか―おすましみたいな煮物がさわやかで旨かった。

 上司との宴会では、「トヨタが昔、自動車の塗装作業を機械化した。このときに熟練工が機械のモデルとなったのだけど、熟練工は塗装を半分終えたところで、いったん、塗装の手を止め、車体全体を眺めるしぐさをした。このため機械も、同じ動きをして、半分塗ったところで小休止するようになった」という話を聞かされる。ホントかしらん?この他、職場における熟練者のエピソードを集めた、事例集的なマニュアルのみならず、それをさらに分析した方法論ががつくれないかという議論を行う。
 なんとなく『現代における熟練者の知識・技術の伝承方法について』とかいうタイトルで都市民俗学のいいテーマになるかも、などと思うが、そういうことやってる人ってあんまりいなさそうだなあと思う。