酒徒行状記

民俗学と酒など

カイザー・メランジェ(Kaiser Merange)

訳すと「皇帝のメレンゲ(混合物)」。
なにかというコーヒーの飲み方の一種である。

カイザー・メランジュはオーストリアのコーヒーメニューのひとつ
皇帝がコーヒーにも卵黄を混ぜて飲んだことからウィーンのカフェに
広がり人気をよんだ
作りかたは、牛乳と卵黄と深煎りのコーヒーを手鍋にいれ弱火にかけながら
ホイッパーでよく混ぜる
別名カフェエッグノッグ、寒いときはブランデーを加える場合もある
 HP「コーヒーマニアの為の珈琲情報館」http://coffeemamemame.com/archives/2005/08/kaiser_melange.html

 新井薬師駅近くの喫茶店「ぽえむ」にてこれを飲んでみる。
 ふらっと入って見た喫茶店だが、コーヒ専門店ということで、コーヒのメニューが50種以上もある店だった。
 コーヒーは普段あまり飲まないが何でこんな飲み方を知っているかというと、先日書いた風鈴の作品『らでぃかるマジック』に登場するからである。
 原本が手元に無いので、あらすじはうろ覚えであるが、主人公舞谷鈴は両親の跡を継ぎ、喫茶店「舞谷」を、住み込みの店員、マリア=テレジア=藍理とともに経営している。
 この藍理、実は魔女であるが、魔女の素質のある鈴を魔女に仕立てるべく、使い魔の黒猫とともに鈴に近づいたのであった。初め、藍理はそのことを鈴には隠していたが、藍理の昔の男(実は狼男。名前が思い出せない・・・)が店に来た事などから、それが判明し、鈴は魔法の世界のどたばたに巻き込まれるのであった。

 
 この作品中、藍理の昔の男がよくオーダーするのが、「カイザー・メランジェ」である。
 どんなコーヒーなのか知らなかったが、今回飲んでみると、ホイップした卵黄が入ってるせいか喉越しがまろやかで、旨いコーヒーであった。
 店のメニューには「クリームとラム」という風にレシピが書いてあったので、もしかしたら少し淹れ方が違うのかもしれない。たしかにほのかなラムの甘みも旨かった。
 コーヒーつーのもなかなか奥が深いもんである。ちょっとハマって見ようかと思った。
 とりあえずはこの店に何度か来て、勉強しようかと思う。


 なお、「らでぃかるマジック」の作者、風鈴はコーヒー好きらしく、藍理の姓、マリアテレジアもコーヒーの飲み方の一つであるし、他の珍しい飲み方も出てくる。(思いっきり濃くアイスコーヒを淹れるというような方が出てたはずだが、名前が思い出せない)また、他の作品にもコーヒー店を舞台にしたものがある(これもタイトルが思い出せない。たしか初期の短編集『てふてふ』あたりに収録なはず)。