酒徒行状記

民俗学と酒など

長物

syuto-yoshikaze2006-02-19

 埼玉県小鹿野町の赤谷へ古武道の冬合宿に行く。
 普段の稽古ではあまりやらない、杖術・棒術を教えていただく。
 杖・棒・槍・薙刀は長物(ながもの)と呼ばれ、取扱が木刀や竹刀(正確には袋竹刀という竹刀の原型みたいなものを使う)といったものと違い、取り回しが難しく、手などに当たって怪我をする確率も高いのため、上段者でないと本来稽古はしないのだが、まあ合宿ということで初心者の私も特別に習わせてもらえた。
 怪我をしないよう、初めはかなりおっかなびっくりの稽古ではあったが、なるほどやり始めると上段者の人が言う「長物は面白い」という感覚がつかめてきた。どういうわけだが、振ってるうちに興奮してくるのですよ。
 ただし、終わりのほうは、多少、熱が入りすぎて、打太刀(形稽古でウチの流派の技を掛けられる側。上段者が務める)の先輩の手に、棒を掠めてしまった。
先輩の腕が良かったので、皮一枚のかすり傷ですんだが、申し訳ないことであった。
 やはりまだ、私が長物を扱うには多少早かったのかもしれない。まだ、完全に自分と相手の得物がどこを打っているのか、動きが見えていないところがあるようである。何とも精進して、早く扱えるよう修行を積まねばならない。