江連力一郎続き
江連は大輝丸事件で獄中にいる間に、ステッキによる護身術を工夫し、出獄後ステッキ術に関する本を出版している。
国立国会図書館 デジタルコレクション
江連力一郎 『ステツキ術』
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1211788
この本の序では、浅草の金子愛蔵という心形刀流の人物から「心形刀流護身杖術」を習ったのがステツキ術の大元だと記している。
金子愛蔵には著作が2点あり
一つは明治26年の『不動尊利生並浅草観世音古代之絵図』という浅草寺に関するもの、そしてもう一つは
明治39年の『武道教育 : 剣道二百二拾本勝太刀之法』という武道書である。
ここには護身杖術の記載はないが、真剣立会いの法などが図入りで掲載されている。
金子の略歴もあまりわからないが、『武道教育』では伊庭軍兵衛の弟子であったことと、もとは寒川神社の神主の一族であった旨が記載されている。
『不動尊利生並浅草観世音古代之絵図』
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/819761
『武道教育 : 剣道二百二拾本勝太刀之法』
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/860492